研究員
基礎科学部門
- 部門長・ 教授
- 大山 健
- 所属
- 基礎科学部門, 長崎総合科学大学大学院
- 研究分野
- ALICE実験日本代表,素粒子・原子核物理,計測技術,計算機科学,高エネルギー物理実験
- 研究内容
- 量子色力学によれば,通常の物質のもととなるハドロンは,超高温(~150MeV)ではクォークやグルーオンが閉じ込めから開放され,自由に振る舞うような極限物質「クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)」に相転移すると予測されている。宇宙初期状態も同様の状態であったと考えられる。本研究では,CERN(欧州合同原子核研究機構)にあるLHC(大型ハドロンコライダー)のALICE実験に参加し,原子核同士を準光速で衝突させQGP生成を行い,その性質を測定する。大規模物理学実験においては,高度な計測技術と電子回路技術,および情報処理技術が欠かせない。FPGA,CPU,ネットワーク技術を駆使することで,検出器からの毎秒1テラバイトを超えるビッグデータを処理可能な高度計算システム(HPC)を開発し,QGPの測定を目指す。
- 副部門長・ 教授
- 加藤 貴
- 所属
- 基礎科学部門, 長崎総合科学大学大学院
- 研究分野
- 分子電子工学,物性物理学,理論化学,量子化学,物性物理学
- 研究内容
- 高機能電子デバイスの研究開発実現を目指す上で理解が不可欠な物性(電気伝導性,磁性,光物性,超伝導性)を解析する等,幅広く物性物理学の研究を行っている。例えば超伝導体とは一般に非常に低温で電気抵抗がゼロになる物質である。室温での実用化のための高温超伝導体の開発を目指した研究は,その学術的な視点のみならず社会にも及ぼしうる重要性から,世界中で活発に行われているが,室温での実用化は未だに実現されていない。この背景により,ナノサイズ分子性物質を中心に,超伝導性発現機構の解明あるいは高温超伝導の設計指針の提案を目標とした教育・研究を行っている。
- 特命教授
- 濱垣 秀樹
- 所属
- 基礎科学部門, 量子計測科学寄付研究部門,長崎総合科学大学大学院
- 研究分野
- 高エネルギー原子核物理実験、量子計測技術
- 研究内容
-
この宇宙における通常物質の大部分はハドロンと総称されるものからなる。
陽子や中性子もその一員であるハドロンはクォークを構成要素とする複合粒子である。
基本粒子のひとつであるクォークは、グルーオンを媒介子として強い力により結びついている。ちなみに、強い力を記述するのが(4つの)基本相互作用の一つである量子色力学である。
通常の状態ではハドロン中に固く閉じ込められているクォークであるが、超高温(2兆度ほど)状態において、相転移(QCD相転移)によって閉じ込めから開放されることが予想されている。そのような新しい物質状態をクォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)と呼ぶ。
そのような極端条件を実験室において実現するためのユニークな方法が、高いエネルギーに加速した重いイオン(金、鉛等を正面衝突されることで、そのような研究が欧州CERN研究所LHC加速器を用いて行なわれている。
本研究部門は、LHC加速器のALICE実験において、QCD相転移及びクォーク・グルーオン・プラズマ状態の物性を高精度で調べる研究を展開する。さ て、このような研究を先進的に展開するためには、最新鋭の検出器、高速データ取得システム、取得データの高速処理のためのハードウエア及びソフトウエアについての開発が欠かせない。本研究部門では、最新鋭の光量子検出器の基礎的開発・データ処理技術開発を軸に研究を進める。
これらの研究から得られるであろう成果は、基礎科学研究ばかりでなく、実社会における、例えば非破壊検査等への技術応用が可能であると考えられており、実用化を重要な課題として研究を展開する。
- 所長・ 教授
- 田中 義人
- 所属
- AI応用研究センター, 基礎科学部門, 電気電子情報部門, 長崎総合科学大学大学院
- 研究分野
- IoTおよび組込みシステム,集積回路システム,計測物理学,電力エネルギー・医療分野におけるICT融合化技術に関する研究, ICT街づくり, 高エネルギー物理実験 ALICE実験
- 研究内容
- 無線通信,組込みシステム,集積システム,ICT技術をエネルギー分野,スマートウェルネス分野,IoT分野で応用する研究開発を行っている。これまで,素粒子,原子核物理分野では,集積回路やフロントエンドエレクトロニクスの開発を行ってきた。現在,CERNにおけるALICE実験に参加し,次世代データ収集システムの開発を協力している。緑の知の拠点事業など各種大型プロジェクトの代表を務めてきた。
- 教授
- 下島 真
- 所属
- 基礎科学部門, 電気電子情報部門, 長崎総合科学大学大学院
- 研究分野
- 高エネルギー物理学,データ収集/解析システムの開発・構築,素粒子物理実験用の新しい検出器の開発,高エネルギー物理実験 ATLAS実験
- 研究内容
- 高速ネットワークを用いた高エネルギー物理学実験データ収集装置・データ解析装置構築の研究を行なう。数台から数十台のPCを効率よく動かすために必要なネットワーク技術(例えばIPマルチキャストやQoS,ファイバーチャンネルを使った共有ファイルシステムなど)の基礎研究を行なう。最近,RFID/無線ICタグやZigBeeなどの無線通信機器を用いた組込みシステムの研究も始めている。
- 教授
- 澁佐 雄一郎
- 所属
- 基礎科学部門, 長崎総合科学大学
- 研究分野
- 素粒子理論,数理物理
- 研究内容
-
一般化された不確定性関係に基づいた場の理論
行列模型などのM理論を使った4次元宇宙の生成
- 准教授
- 持田 浩治
- 所属
- 基礎科学部門,
- 研究分野
- 研究内容
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ヒトの色彩心理の起源とその応用技術の開発
睡眠クオリティーに影響する生態的・社会的要因の解明
- 助教
- 市瀬 実里
- 所属
- 基礎科学部門, 海洋エネルギー研究センター, 長崎総合科学大学
- 研究分野
- 分子生物学、神経科学、医療福祉学、精神保健福祉学、生命倫理学
- 研究内容
-
神経発達症(LD・発達障害)における遺伝的素因に関する研究
高等教育機関における発達障害支援システム構築の検討
- 客員教授
- 菊森 淳文
- 所属
- 基礎科学部門, ながさき地域政策研究所・研究所長,国際観光戦略研究所主席研究員
- 研究分野
- 地域経済マクロ計量分析,経営情報分析(経営戦略・財務・マーケテイング),行政・公企業経営
- 研究内容
- 統計手法による地域経済分析と地域振興策の研究(人口動態予測を踏まえた産業・観光・物産等振興策),企業・公企業・公立病院・公共交通・公営競技等の経営分析を踏まえた経営戦略立案と成果検証,企業の新分野進出とイノベーション研究,地方公共団体の財政・政策運営の研究(総合戦略・総合計画・バランススコアカード・観光動向分析)。
- 客員教授
- 三明 康郎
- 所属
- 基礎科学部門,
- 研究分野
- 研究内容
- 客員研究員
- 房安 貴弘
- 所属
- 基礎科学部門, 佐賀大学理工学部物理科学科准教授
- 研究分野
- 高エネルギー物理学、粒子線検出技術、検出器読み出し回路システム
- 研究内容
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ATLAS実験に参加し、高レベルトリガー開発に携わる。
次世代加速器実験計画である国際リニアコライダー計画において、
TPC飛跡検出器開発を行っている。特に読み出し回路システム開発に力を入れている。
また、基礎科学研究の応用展開として、非破壊検査や医療機器に用いることのできる、
ガンマ線イメージングの開発研究も行っている。
- 客員研究員
- 志垣 賢太
- 所属
- 基礎科学部門, 広島大学大学院理学研究科物理科学専攻
- 研究分野
- 高エネルギー原子核物理実験、粒子検出器、粒子加速器
- 研究内容
- CERN(欧州合同原子核研究機構)LHC 加速器を舞台とする国際共同物理学実験研究 ALICE において、ビッグバン直後の宇宙を満たした物質状態である超高温クォーク・グルーオン多体系の性質を探求し、宇宙創成のシナリオ完成に実験的に迫る。特に宇宙初期に失われた対称性の回復現象を探索し、「ものの重さ」の起源を探求する。電子やミュー粒子などのレプトン測定技術を開発推進する。